溜息 (歌詞:cocotukiさん作) 無いものねだりの「ねだり」がないんだ 欲しいと思う気持ちにこだわる そんな君らが羨ましい それと同時に哀れでならない 読み出した推理小説の 語られるラストのように 安い満足を得るために 打てば響く鐘の音が その身を肥やすと思い込む だから得ようと徒労する 形あるもの いずれは失せるんだ 一瞬の占有になにをこだわる そんな君らが羨ましい それと同時に哀れでならない 薪をくべた暖炉から 熱を貪る身体のように 貧しさを追い出そうと 口に入れた砂糖菓子が 甘味を染み出すかのように 人生にもそれを求める えり好みせず流れるままに 時を滑る隠者の様な そんな私が幸せそうか きっとそう見えるなら 少なくとも君は私より不幸なんだね ああ、可哀想。